こがねい詠春拳術会

ゆっくり節を作らない動きで練習

お盆休み最後の終戦記念日の今日は3人だけでありましたが、なかなかよい練習ができました。 紀州を北上する台風の影響もあり、朝方から雨が降り湿度の高い日でした。 南方から吹くやや強めの風が生暖かく感じました。

ゆっくり節を作らない動きで練習

詠春拳の一番重要なポイントを練習の最初の段階で指摘しました。 それは動きに節があり、何かしらの動作の最後に動きを止めてしまう時間があることです。 中国武術(カンフー)の映画のような動きともいえ、パッパッと動きをひとつひとつ止める動きになってしまっていました。 詠春拳は、できるだけ動きを止めないで常に相手に影響を与え続けなければなりません。 動きがリセットするかのようにひとつの仕事ごとに止まるようでは相手も対応する余裕ができてしまいます。 右に力をかけていったかと思えば、その流れが止まることなく上に、下にと力の方向が変化しないといけません。 そのほうが相手が感知しずらく対応しにくいからです。

ゆる黐手

これを練習するために「ゆる黐手」という名前の稽古を作りました。 文字通り「ゆる」い~緩い力の状態で粘り続ける稽古法なのですが、このゆっくりした緩い練習の延長線に速度の速い動きがないといけません。 詠春拳の一番のベテランの練習生の子が、私の動きが「ゆる黐手」のときも普通の黐手のときもほとんど差異がないことを言ってくれました。 ゆっくりしたときだけ動きが滑らかで、いざ速く動くと節くれだったぎこちない動きになってしまうのでは、この緩い練習の意味がありません。 頭の中の脳波が緩いサインカーブを描いているようなイメージで、身体の動きもそのようにならないといけないのです。

デンザンが難しい

デンザンを上手くやろうと相手を押してしまう間違いが多いです。 むしろ、相手が自分の手前の下方向に崩れてくるようになるのが理想といえます。 押してしまうと相手は下がるので、打撃するほうの手先が相手の胸や顔面に届かなくなります。 相手が膝から崩れるような状態になれば、リーチを伸ばすことなく手先が的を捉えられます。

盤手からの膀手

盤手のラップ打の稽古で、初期にさんざんやる普通のラップサウでは膀手ができるが、盤手からの突然の変化の稽古においては反応ができず、 固まった状態で崩されてしまうことがよくあります。 単純に練習不足ということでもありますが、突如動きに変化が起きたときも慌てず、 身体を固まらせることなく柔らかく膀手を上げられるよう訓練するしかありません。