動画を撮り、客観視するとよくわかる
動画を撮り、客観視するとよくわかる
中学生のステップワークに問題があったので、動画を撮影しました。 口で指摘してもわからない場合は、動画を撮影して本人に見せるのが一番納得させやすいです。 足元を目で見て、詠春拳の攻防はできないので、意識だけで足先の向きをコントロールしないといけません。 動画を見ると、足先が外に開いていしまっていることがよくわかるででしょう。 足を一歩進めるときに、足先から先に動き、その後で身体を切ろうとしても間に合いません。 身体を切るのと同時に進行方向に脚を出すことで、転身が効くようになります。
盤手と変化
詠春拳における両腕を使った粘りの稽古「盤手(プーンサウ)」を重点的にやりました。 まずは、両肩の柔らかさを得るために、圧力をかけながらも、高速で回転させる方法で鍛錬しました。 理論的には、地面に対して、平行なベクトル方向であれば、筋疲労は小さくて済むのですが、初学者はいろいろな心理的要因から力の方向が安定しません。 どこかしらが筋疲労を起こします。その筋疲労が起きた場所が無駄に力が入っている部位だと認識し、改めるようにします。
盤手の粘りの稽古がある程度進んだら、そこからの変化を学びます。今来ているほとんどの初学者は、 一通りの変化を学び終えておりますが、まだまだ定着には至っておりません。 これから、熱心に通う練習生であっても、2~3年かけて、そこそこのレベルに持っていくことになると思います。 まだまだ先は長いです。教える方も、ひとつひとつの丁寧に、あまり焦らずに見守りたいと思います。
トラッピングを貫手で合わせる
両腕を畳まれ、トラップされている状態から、貫手で合わせる練習をしました。 いち早く、肘の位置に片腕を持っていき、前腕部をフリーな状態にしないといけません。 受ける方を焦って、引く方の手をおろそかにしていると、ものの見事に罠にはまります。 相手が多少、強い力を使って押さえ込んでも、詠春拳門の人間は角度をとることにより、離脱できるようになりますが、 これも相手との力量差がものをいいます。多少、相手の攻撃を喰らっても気にしないくらいの強い精神が必要になります。 これは、どの技の変化においてもいえることです。
落とされるとき、肩が痛いとのこと
上段で下から交叉した腕を急に落とされると、肩が痛くなると相談を受けました。 当然のことながら、相手はゆっくり腕を下に落としたりはしませんので、速度を持って下に畳まれることはよくあることなのですが、 このとき肩が痛くなる原因は肩の力みが大きいということです。肩がリラックスしており、 下に落とされたとき、紐が重力にしたがって落下するように落ちれば、肩に負担はきません。 相手からの圧力に耐えたいとか、ひとつの高さに腕を固定しておきたいという思いが、 緊張を生みます。詠春拳では、自分に向かってこない力に対しては、一切、抵抗しないことが原則です。