こがねい詠春拳術会

脚の送り順の矯正と低い肘の位置からの攻撃の利点

今日は、梅雨明けして2日目でとても暑い日でしたが、涼しい風が吹いていたことから、 快適に感じました。

女性の参加者がいましたので、男性より身長が低い人なりの詠春拳の戦い方を指導しました。 身長が低いと肘の位置が下方に位置できます。そのような状況では、インサイドからの交叉が効果的です。 上から交叉する長身の人間からみれば、下からえぐられるように感じるのです。

身長が低い人は、両方の手が上からかぶることは避けたいものです。どちらかの手をインサイドに入れるか、 せめて片方だけでもインサイドを取りたいものです。 詠春拳では、インサイドを取った方が有利と考えます。ここらへんは詠春拳以外の他流の武術と違うところかもしれません。

逆に上背があると、相手の腕が下からえぐってくるので、油断をしていると、下から上に力を加えられ、 それを上から無理やり押さえ込もうとすると、身体全体を浮かされる危険性があります。 下からの力に対しても、簡単に浮かない腕を作り、前後の伸縮と身体軸の移動で対処します。

足先を寄せてから開くのは違う

ひとり独特な悪い癖がある生徒がおりましたので、矯正方法を伝えました。

脚の移動の際、進行方向の脚を一旦固定し、脚を引き寄せてから、足先を開いていく順の生徒がおりました。 このような足さばきは、他の武術では見るのですが、基本的に詠春拳では用いません。 脚がそろったところを刈られる危険性があるからです。

矯正方法として、単式稽古の角度取りの稽古のとき、角度をとる一回ごとに三歩ずつ下がるという稽古をしたらどうかと 提案しました。結果は予想できませんが、この稽古をたくさんこなすことで、悪い癖が出なくなるのではなかろうかと考えております。