こがねい詠春拳術会

上級者との違いは何かを分析することが大切

今日は、昨日とは打って変わって、非常に寒い日でした。 手がかじかみました。

真似をして失敗したらそこで学ぶ

詠春拳の上級者がやっていることを真似してみようと試みたが失敗したという初学者へのアドバイスです。 詠春拳の組手稽古などにおいて、自分がやられて困ることを相手に対して再現することは大切です。 同じ動きを再現した場合、詠春拳の上級者はどのように対応するのか、成功する相手は何が違うのか、失敗する自分は何が違うのかを分析することです。

直線で引く

相対交叉における下段での引き(窒手=ジャッサウ)をどうしても下へ押さえ込んでしまう間違いが多いです。 直線的に相手の勢いを借りて、相手を引きずり込むことが大切です。

正中線への集中力

第一打目に正中線を狙っていくのはできるが、相手が受けた場合、自分の力をそらした場合、意識が途切れやすいです。 一打目の意識が受けられた時点で消えてしまうのですね。 受けられても左右の手に意識を置き、どちらの手も継続して正中線を狙うことをしないといけません。 これは無理やり押し込むという意味ではありません。 詠春拳は常に両腕・両手の意識が大切ということです。

片腕の粘り合い

今日は、片腕の粘り合いの稽古がとても勉強になったと思います。 片腕の粘り合いの稽古を詠春拳門では、「単黐手=ダンチーサウ」と呼びます。 詠春拳の上級者の腕はガチガチには絶対になりません。常に柔らかく粘り引っ付き、ほんのちょっとの隙間を狙っております。 あわてることなく相手をよく観察するようにしてください。

引き続き、肘の重さと肘のコントロールが大切です。 相対交叉で引くときに、肘が開き、腕を前に出していくときも相手の腕を払いのけようと肘が開いてきてしまいます。 パターン稽古ではできてはいるのに、いざ自由組手になるとできなくなるのは、心理的な要因が大きいと思われます。 相手の侵入を許しても大丈夫という気持ちでやるほうがといいと思います。

伏手(フォックサウ)は自分の高さを保つことが重要です。 相手に合わせないこと。 肘の重さと、手首の重さのバランスが大切で、比重は肘のほうに置きます。 この状態で、手首がかんたんにぷかぷか浮かないようにし、さらには左右方向の制御が加わりますので難度は高いでしょう。 時間がかかりますので、あせらず取り組みましょう。

膀手(ボォンサウ)は、空手の上段受けのようなイメージではありません。 前方向の力の意識とポジションの調整がないと肩に負担がきてしまいます。 時には相手に強く引いてもらう練習もしますが、肩に痛みが出そうな場合はすぐに休止し、別の稽古をしたほうがいいです。 下や後ろ方向に引かれる力に対して、上に上げようとする力のベクトルが間違っているからです。